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【一般社団法人日本臨床カンナビノイド学会】
CBNの7割は不眠、不安、うつなどのヘルスケア用途であることが明らかに 80%以上のユーザーでQOL改善

2024/11/22 10:18:00


日本臨床カンナビノイド学会らによる国内初のユーザー調査結果が学術誌に掲載


日本臨床カンナビノイド学会に所属する正高佑志(一般社団法人Green Zone Japan)、赤星栄志(日本大学生物資源科学部)、松本俊彦(国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所 薬物依存研究部 )、太組一朗(聖マリアンナ医科大学脳神経外科)らの研究チームは、日本国内のカンナビノール(CBN)製品ユーザーを対象とした匿名のオンライン調査を実施し、CBN製品の用途や有効性について初めて明らかにしました。本研究成果は2024年11月18日に発行された”Integrative Medicine Reports”誌に掲載されました。

研究背景:CBNは2019年以降から流通しているカンナビノイドであり、米国では睡眠改善のサプリメントとして人気を博しています。日本でも2020年以降に流通が開始されましたが、その用途や安全性、有効性については評価されたことがありませんでした。

研究方法と結果:2024年2月にCBN製品の使用経験者を対象としたウェブ調査を実施し、515件の有効回答を得ました。CBN使用の目的についてはヘルスケア用途が174名(33.8%)、レクリエーション用途が136名(26.4%)、どちらも当てはまるが199名(38.6%)との結果が得られ、ヘルスケア用途の詳細は、不眠(325名)、不安(186名)、うつ(181名)が上位を占めました。不眠、不安、慢性痛についてはCBN使用前後で統計学的に有意な自覚症状改善が認められました。またユーザーの82.7%が身体的QOLの改善、84.1%が精神的QOLの改善、55.4%が社会的QOLの改善を報告しました。有害事象の経験率は9.9%でしたが、大半は軽微な症状に留まり、病院受診を必要としたのは1名(0.2%)のみでした。また物質使用障害に該当する可能性があるユーザーは全体の5.2%でした。

本研究成果の意義:この結果は、日本国内で流通しているCBN製品が主にヘルスケアを目的として使用されていること、また公衆衛生上の重大な危害には該当していないことを示すものと考えられます。

※本研究報告は令和6年度厚生労働行政推進調査事業(カンナビノイド医薬品とカンナビノイド製品の薬事監視 :太組一朗班長)の一環として実施されました。

【掲載論文についての詳細】
タイトル:How Cannabinol Is Utilized in Japan, a Country with Strict Cannabis Regulations—Its Purposes, Medical Effects, Adverse Events, and Dependence
著者:正高佑志(研究責任者)、梅村二葉、長嶺晶彦、三木直子、赤星栄志、松本俊彦、太組一朗
DOI:https://doi.org/10.1089/imr.2024.0045 掲載誌:Integrative Medicine Reports (Vol.3 No.1 2024年11月18日発行)
発行:Mary Ann Lliebert, Inc.
Online ISSN: 2768-3222



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